宗教に何ができるのか−−日本における(生命)倫理と宗教をめぐって
■日時: 2007年9月29日 午後3時〜
■場所: 立教大学池袋キャンパス13号館会議室
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kohoka/campusnavi/ikebukuro/index.html
(Jの建物)
■参加費: 500円
■講師: 前川 健一 先生((財)東洋哲学研究所研究員)
■演題: 「宗教に何ができるのか−−日本における(生命)倫理と宗教をめぐって」
■講演要旨:
現在、日本宗教学会では「宗教文化教育士(仮称)」なる資格の創設が論じられている。「異文化理解や自らの伝統的文化の理解に資するような資格」とのことであるが、ここに「社会貢献」を通じての宗教学の延命という意図を感じるのは容易であろう。こうした「社会貢献」の領域として大きな関心を集めているのが、死生をめぐる分野である。たしかに宗教的な知は長年にわたって死生の問題にかかわってきたし、社会もまたその点での宗教の寄与を少なからず期待してきた(「苦しい時の神頼み」であったにせよ)。しかし、今日我々が直面している「死生」をめぐる問題は、過去の宗教的知を参照することで解けるような問題なのだろうか?
我々は宗教に何を期待できるのだろうか?
日本における仏教と生命倫理学の問題を手がかりにしながら、現代(日本)社会における宗教の意義を考えてみたい。
【講師略歴】
前川健一(まえがわ・けんいち)
1968年、三重県名張市生まれ。日本仏教思想史専攻。博士(文学)。
(財)東洋哲学研究所研究員。共著書に『死生観と生命倫理』『現代と仏教』『友人葬の現在』。