2010年02月17日

学校めぐり(定例研究会)のご案内

iモード 「代理懐胎の系譜とイメージ--奴隷・貸し腹・ボランティア」



■日時: 2010年3月6日(土) 15:00〜(2時間程度)

■場所: 立教大学 池袋キャンパス タッカーホール3階
      http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/campus.html
      地図の真ん中少し下の建物です。
      場所が分からない場合は、「タッカー3階会議室」と受付で聞いてください。

■参加費: BSN会員:無料、 非会員:500円


■テーマ: 代理懐胎の系譜とイメージ--奴隷・貸し腹・ボランティア

■講師: 柳原 良江 氏

■要旨:
代理懐胎は生殖テクノロジーにより生じた極めて現代的な問題として語られてきた
が、その原型となる「貸し腹」(トラディショナル・サロガシー)は従来からさまざ
まな文化の中で実施されてきたものであり、取り立てて新しい問題ではない。このよ
うな歴史的背景を踏まえた時、代理懐胎とは、この行為が医療化される過程で新たな
視点による正当性を獲得しながら、古典的な女性の身体利用を変容させた形に過ぎな
いのではないかという仮説が浮かぶ。この問いへの答えを引き出すため、本報告で
は、まず科学技術の結果として代理懐胎が出現する以前に遡り、代理懐胎の系譜をた
どる。その上で、視点を現代の状況に移し、大衆雑誌に表れた言説をもとに、「代理
懐胎(または代理出産、代理母出産)」という名称の身体利用が、科学的言説と女性
のジェンダー心理を用いながら正当性を獲得していく姿を追っていく。それらの現状
をふまえた上で、代理懐胎を慈悲に満ちた自発的行為とみなす捉え方が有効性を持つ
かどうかについて検討したい。

【講師略歴】
東京大学大学院人文社会系研究科グローバルCOE「死生学の展開と組織化」特任研究
員。
2003年早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了後、
お茶の水女子大学大学院21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア」
ポスドク研究員を経て、現職。博士(人間科学)

【主な業績】
「「親になること」におけるジェンダーの力学--レズビアン・マザーたちのライフヒ
ストリーの語りから」,『F-GENSジャーナル』,9:135-143.
「妊娠・出産の代行にともなう倫理的問題」,『生命倫理』,18(1):170-177.

(以上)


posted by BSN事務局 at 13:24| Comment(0) | ■ 定例研究会「学校めぐり」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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